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インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味

インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味

インサイダー取引とは何か?わかりやすく解説

(1)上場会社の役員等(親会社・子会社含む)
「役員や社員はもちろん、パートやアルバイトなども含む」
(2)上場会社等の帳簿を閲覧できる者 インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味
「総株主の議決権の3%以上を有する株主など」
(3)上場会社に対して法令上の権限を有する者
「許認可権限を有する公務員など」
(4)上場会社と契約締結、契約交渉中の者
「公認会計士や顧問弁護士、取引先など」
(5)(2)又は(4)が法人である場合、その法人の他の役員等
「職務上で重要事実を知り得る者など」

他には、直接的な会社関係者じゃなくても、 会社関係者から重要事実を伝えられた「第一次情報受領者」はインサイダー取引規制の対象 になります。

インサイダー取引規制の重要事実とは

・決定事実
・発生事実
・決算に関する事実
・その他

決定事実とは、 会社が行うと決定した事項や、公表されている事項に関して行わないと決定した事項のこと です。

・増資
・減資
・自社株買い
・株式分割
・株式交換
・合併
・事業譲渡 インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味
・提携

発生事実とは、 会社の意思に関係なく発生してしまった事実のこと です。

・災害による損害
・主要株主の異動
・上場廃止
・訴訟の提起等
・行政庁による処分

決算に関する事実

決算に関する事実とは、 直近で公表された予想値と比較して、一定の差が生じた時の数値のこと です。
具体的には、 インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味 売上高や営業利益、純利益などのことで、「業績予想や配当予想の修正等」が該当します。

その他は 上記に該当せず、上場会社の運営等に関する重要な事実で、投資家の投資判断に著しい影響を及ぼすもの となります。

重要事実の公表とは

・2つ以上の報道機関に対して公開され、12時間経過したこと
・TDnet等により公衆の縦覧に供されたこと
・有価証券届出書等に記載し、公衆の縦覧に供されたこと

インサイダー取引規制の罰則

インサイダー取引規制違反に該当すると、 5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、法人については5億円以下の罰金刑が科せられます。

また、違反者に対して金銭的負担を課す課徴金制度もあります。
「重要事実公表後2週間の最高値×買付等数量」から「重要事実公表前に買付け等した株券等の価格×買付等数量」を控除する方法等により算出された金額が課徴金 となります。

なお、インサイダー取引規制違反は、インサイダー取引によって利益を得た場合はもちろんですが、 利益が出ていない(または損失を出した)場合や、購入はしたが売却していない場合でも該当する ので注意しましょう。

インサイダー取引

インサイダー取引審査の流れ

当法人の相談窓口に寄せられたご質問とその回答を取りまとめました。
なお、本FAQはインサイダー取引規制に関する考え方のポイントを一般論として示したものであり、実際の事案における事実関係によっては異なる結論となる場合があり得ることにご留意ください。また、インサイダー取引規制の対象とならない取引であっても、他の法令やモラルの観点から問題がないことを意味する訳ではないことにもご留意ください。
また、金融庁及び証券取引等監視委員会が、インサイダー取引規制の基本的な内容や実務上問題となる論点に関する法令解釈の指針等に係るQ&Aを公表していますので、こちらも併せてご参照ください。

インサイダー取引に関するよくある質問(0.3MB)

1. 規制対象となる者

  • 未公表の重要事実を知っているかを確認する。
    ※知っている場合は、当該重要事実の公表後に売買を行う。
  • 知っている情報が未公表の重要事実か判断が難しい場合は、自社の株式の売買を管理する部署などに確認・照会する。
  • 自社の株式の売買に関する社内ルールがある場合は、必ず社内ルールに従い、必要であれば所定の手続きをとってから売買を行う。

Q2. 親族に上場会社の役員(従業員)がいる場合
私の親族が上場会社の役員(従業員)を務めていますが、私が当該上場会社の株式を売買するとインサイダー取引規制違反となるでしょうか。 A2. 上場会社の役員や従業員は会社関係者に該当するため、親族の方は会社関係者に該当します。会社関係者が業務上で重要事実を知った場合、その会社関係者から未公表の重要事実の伝達を受けた者は第一次情報受領者に該当します。もっとも、親族に上場会社の役員や従業員がいるだけであって、その親族から未公表の重要事実の伝達を受けているのでなければ、インサイダー取引の成立要件を欠いていますのでインサイダー取引規制違反とはなりません。
Q3. 上場会社の役員退任後の売買の場合
私は、4か月前まで上場会社の役員を務めていましたが、このたび、資金が必要となったため、在任時から保有していた当該上場会社の株式を売却したいと考えています。退任後ですので、上場会社の株式の売買をしてもインサイダー取引規制に違反しないと考えてよいですか。 A3. 会社関係者でなくなった後1年以内の者も、会社関係者と同様にインサイダー取引規制の対象とされています。そのため、在任中に職務に関して知った未公表の重要事実が売買する時点で未だ公表されていない場合は、インサイダー取引規制違反となり得ます。また、退任後に新たに未公表の重要事実を知った場合であっても、会社関係者から伝達を受けた場合には、情報受領者としてインサイダー取引規制に違反することとなり得ます。なお、いずれのケースも、「資金が必要となった」などといった、売買の動機はインサイダー取引の成否には関係ありませんので御注意ください。
Q4. 「役員」の意義
インサイダー取引規制に関連して、「役員」の売買報告書の提出義務(金融商品取引法第163条)や、「役員」に対する短期売買利益の返還請求(金融商品取引法第164条)が定められていますが、どのような人が「役員」に該当しますか。 A4. 金融商品取引法第21条第1項第1号で「役員」は、「取締役、会計参与、監査役若しくは執行役又はこれらに準ずる者をいう。」と定義されていますが、この後に「第163条から第167条までを除き、以下同じ。」とありますので、インサイダー取引規制における「役員」の定義については解釈に委ねられていることになります。 インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味
しかし、一般的にはインサイダー取引規制における「役員」の定義も、上記の金融商品取引法第21条第1項第1号における定義と同じと考えられており、執行役員、相談役、顧問などは「役員」には含まれません。もっとも、執行役員、相談役、顧問などであっても、「その他の従業者」に該当するものとして、インサイダー取引規制の対象となると考えられます。
Q5. 「子会社」の範囲
インサイダー取引規制においては、上場会社の子会社の役職員も「会社関係者」に該当し、また、上場会社の子会社に関する一定の事項も当該上場会社の重要事実に該当すると聞きました。どこまでの範囲が「子会社」に含まれますか。 A5. 上場会社等の属する企業集団に属する会社として、直近の有価証券報告書などに記載されたものをいいます。(参考:金融庁は、平成20年12月25日、法令解釈に係る照会手続の回答の中で金融商品取引法第166条第5項に定める「子会社」への該当状況に対する考え方の一例を示しています。)

金融庁該当ページ
Q6. 立ち聞き、飲み会での情報受領
私は上場会社の従業員ですが、社内で重要事実を立ち聞きした場合やアフターファイブの飲み会の席で未公表の重要事実の話を聞いてしまった場合に自社の株式などの売買をしたらインサイダー取引規制に違反することになりますか。 A6. たまたま社内で知った場合であっても、その状況によっては重要事実を「職務に関して」知った会社関係者としてのインサイダー取引と判断されるおそれがありますし、飲み会の席上で知った場合であっても、情報受領者として規制の対象とされることも考えられますので、御注意ください。 インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味

2. 規制対象となる取引

Q1. 利益が少額の場合、損失が出た場合
上場会社の未公表の重要事実を知って当該上場会社の株式を買い付け、公表後に売却したものの、数万円程度の少額の利益しか出ていない場合や、損失が出てしまった場合でも、インサイダー取引規制違反となるでしょうか。 A1. インサイダー取引の成否には取引による利益の額・損失発生の別は関係ありませんので、会社関係者等が上場会社等の未公表の重要事実を職務に関して知った場合などにおいて、公表前に当該上場会社等の株式を売買した場合は、適用除外に該当しない限り、インサイダー取引規制違反となります。実際の事例でも、課徴金額が4万円と少額であっても課徴金納付命令が出された事例も存在します。
Q2. 1株(1単元)など少量の売買の場合
上場会社の未公表の重要事実を知っていますが、例えば100株(1単元)だけといった少量の売買であれば、インサイダー取引規制違反として摘発されることはありませんか。 A2. インサイダー取引の成否には取引数量は関係ありませんので、1単元であっても会社関係者等が上場会社等の未公表の重要事実を職務に関して知った場合などにおいて、公表前に当該上場会社の株式を売買した場合は、適用除外に該当しない限りインサイダー取引規制違反となります。実際に買い付けた株式が1単元と少量であっても課徴金納付命令が出された事例も存在します。 インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味
Q3. 利益確定売りをしていない場合
上場会社の未公表の重要事実を知ったうえで、当該上場会社の株式を買い付けましたが、重要事実の公表後も売却せず、保有を継続しています。当該買付けはインサイダー取引規制違反となりますか。 A3. 他の要件を満たす限り、未公表の重要事実を知って最初に買い付けた時点でインサイダー取引規制違反となります。そのため、その後買い付けた株式を売却しても、あるいは保有を継続していても、インサイダー取引違反でなくなることはありません。
Q4. 不当な利益を得る目的以外で売買した場合
子供の入学金準備、住宅ローン返済、役員就任にあたっての自社株保有や長期投資の目的であれば未公表の重要事実を知って売買をしてもインサイダー取引に該当しませんか。 A4. インサイダー取引は会社関係者と情報受領者が「未公表の重要事実を知って売買」すれば成立します。売買の動機はインサイダー取引の成否には関係ありません。
したがって、会社関係者又は情報受領者に該当するのであれば、設問のような目的に基づき売買を行ったとしても、インサイダー取引が成立しますので御注意ください。未公表の重要事実が公表されればインサイダー取引規制が解除されますので、売買にあたっては重要事実が公表されたかどうかを事前に御確認ください。
Q5. 決算発表の直前・直後の売買
上場会社が決算発表を行う直前や直後に、当該上場会社の役員や従業員が当該上場会社の株式を売買することは禁止されていますか。 A5. 上場会社の役員や従業員といった会社関係者ではあっても、法令上は、決算発表の直前・直後に自社の株式などの売買を行ってはならないとのルールはないため、当該上場会社の未公表の重要事実を知らなければ当該上場会社の株式の売買は禁止されておりません。
ただし、インサイダー取引の未然防止のため、上場会社によっては、社内規程により決算発表の直前・直後の当該上場会社の株式の売買を禁止しているところもありますので、社内規程の内容には十分御配慮をいただければと思います。
Q6. 役員(従業員)持株会
私は上場会社の役員(従業員)で、未公表の重要事実を知っています。役員(従業員)持株会で自社の株式を毎月買い付ける場合や、持株会から株式を引き出して売却する場合はインサイダー取引になりますか。 インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味 A6. 一定の計画に従い毎月行う定時定額の買付け(各役員・従業員の1回あたりの拠出額が100万円未満)はインサイダー取引規制の適用除外です。したがって、このような自社の株式の買付けであれば、未公表の重要事実を知っていても可能であり、インサイダー取引規制違反に問われることはありません。ただし、未公表の重要事実を知りながら行う持株会拠出額の増加や新規加入はインサイダー取引規制の対象となります。
一方で、持株会から引き出した株式の売付けは、インサイダー取引規制の適用除外とはされていません。自社の株式の売付けを適切に行い、インサイダー取引の疑いをもたれないようにするためには、「1. 規制対象となる者」のQ1で述べた留意点を踏まえることが有用であると考えられます。
Q7. 株式累積投資制度(「るいとう」)
いわゆる「るいとう」による買付けはインサイダー取引規制の対象となりますか。 A7. 上記Q6の役員(従業員)持株会の定時定額の買付けと同様に、いわゆる「るいとう」による買付けも、インサイダー取引規制の適用除外とされています。もっとも、買い付けた株式を売却する場合はインサイダー取引規制の対象です。
Q8. 贈与・相続
贈与による上場会社の株式の譲渡又は譲受けはインサイダー取引規制の対象となりますか。また、相続による上場会社の株式の取得はインサイダー取引規制の対象となりますか。 A8. インサイダー取引規制の対象となる行為は「売買等」であり、これは売買その他有償の譲渡若しくは譲受けなどを意味します。そのため、無償で行われる贈与による株式の譲渡や譲受けはインサイダー取引規制の対象とはなりません。また、同様の理由から、相続による株式の取得もインサイダー取引規制の対象とはなりません。
Q9. ストックオプションの行使
私は、上場会社に勤務しており、会社からストックオプションの付与を受けて保有していますが、これを行使して株式を取得することはインサイダー取引規制の対象となりますか。また、ストックオプションを行使して取得した株式を売却する場合はどうですか。 A9. ストックオプションとして付与されている新株予約権を行使して株式を取得することは、インサイダー取引規制の適用除外にあたりますので、未公表の重要事実を知りながらでも可能です。
これに対して、ストックオプションを行使して取得した株式を売却する場合は適用除外にあたりません。したがって、特に株価の状況を見て権利行使・株式取得・売却を行う場合でも、未公表の重要事実を知っていると、取得した株式を売却できないケースがありますので御注意ください。
Q10. 市場外の相対取引、ToSTNeTを通じた取引
市場外での相対取引やToSTNeTを通じて行われる上場会社の株式の売買はインサイダー取引規制の対象となりますか。 A10. 市場外での相対取引やToSTNeTを通じて行われる上場会社の株式の売買は、いずれもインサイダー取引規制の対象となり得ますが、市場外での相対取引のうち、売買等の当事者双方が同一の未公表の重要事実を知って売買等を行う場合は、規制の適用除外に該当となる場合もあります。

3. 規制対象となる有価証券

Q1. 単元未満株式
私は上場会社の単元未満株式を保有していますが、このような単元未満株式の売却や買い増しはインサイダー取引規制の対象となりますか。 A1. 単元未満株式の売買についてインサイダー取引規制の適用除外とする規定がないので、単元株と同様にインサイダー取引規制の対象であると考えられます。
なお、これに対して、上場会社等が単元未満株式の買取請求に応じて買取りを行う場合(会社法第192条・第193条)、単元未満株式の売渡請求に応じて売渡しをする場合(会社法第194条)は、適用除外とされています。
Q2. ETF・株式投資信託
ETF、株式投資信託の売買等は、それぞれインサイダー取引規制の対象となりますか。 A2. ETF、株式投資信託は、原則として、インサイダー取引規制の対象である「特定有価証券等」ではありません。
もっとも、ETF、株式投資信託であっても、例えばいわゆる自社株投信のような、信託財産を特定の上場会社等の特定有価証券のみに対する投資として運用する旨を信託約款に定めた投資信託の受益証券や、同様の旨を規約に定めた投資法人の発行する投資証券などは、「特定有価証券等」に該当するものとして、インサイダー取引規制の対象となることがあります。
インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味 Q3. 未上場会社の発行する株式
未上場会社の発行する株式や、フェニックス銘柄はインサイダー取引規制の対象となりますか。 A3. インサイダー取引規制の対象は、上場会社等が発行する有価証券に限られますので、株式を上場していない未上場会社の発行する株式は、原則として、インサイダー取引規制の対象ではありません。ただし、フェニックス銘柄制度は、未上場会社株式の売買制度ではありますが、この制度の対象とされているフェニックス銘柄は、インサイダー取引規制の対象とされています。

フェニックス銘柄制度
インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味 Q4. 「子会社連動株式」・「連動子会社」の意義
子会社の決定事実の軽微基準について調べていたら、「子会社連動株式」や「連動子会社」といった言葉がでてきましたが(有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第52条第2項など)、これは何ですか。 A4. 簡単に言えば、上場会社がA、B2種類の株を発行している場合、A株については自社の利益を剰余金の配当の原資としますが(通常の上場株)、B株についての剰余金の配当がある特定の子会社の剰余金の配当に基づき決定されるときの、B株を子会社連動株式(いわゆるトラッキング・ストック)、その特定の子会社を連動子会社と呼んでいます。
連動子会社、子会社連動株式については、それぞれ、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第11号、同府令第52条第1項第12号に定義規定が置かれており、具体的な内容は金融商品取引法施行令第29条第8号に規定されています。
なお、現在は、上場会社が発行する株式に子会社連動株式は存在していません。

4. 重要事実

Q1. 四半期決算の数値
四半期決算において、決算短信で公表した予想値に比較して売上高等について大幅な差異が生じましたが、決算情報(金融商品取引法第166条第2項第3号)としてインサイダー取引規制上の重要事実となりますか。 A1. 決算情報として定義されているのは、通期の売上高等の予想値、決算数値について差異が生じたことであると考えられていますが、四半期決算の数値についても注意が必要です。
四半期決算の数値とはいっても、例えば、その内容から通期の売上高等の予想値の修正がされるであろうことが読み取れる場合は、具体的な数字としては四半期決算の売上高等の予想値を知った場合であっても、実質的に通期の売上高等の予想値の修正を知ったものとみられ、決算情報を知ったものと判断される場合があります。
また、四半期決算の売上高等の予想値の修正自体が株価に影響を与える場合もあると考えられますが、このような場合において、バスケット条項に該当する可能性が排除されているわけではありません。
Q2. ストックオプションの付与
当社では、役員・従業員に対してストックオプションを付与することを考えていますが、ストックオプションの付与の決定はインサイダー取引規制上の重要事実となりますか。 A2. 役員・従業員などに対してストックオプションとして新株予約権を付与する場合は、募集の払込金額を無償(0円)又は著しく廉価とすることが一般的であると思われます。
この場合、募集の払込金額の総額が1億円未満であれば、重要事実には該当しません。
インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味 Q3. 代表取締役又は代表執行役の異動、取締役の異動
上場会社において、代表取締役又は代表執行役の異動や、取締役の異動が決定されたことは、インサイダー取引規制上の重要事実となりますか。 A3. 代表取締役又は代表執行役の異動の決定は、適時開示事項ではあっても(有価証券上場規程第402条第1号aa)、一般的には、インサイダー取引規制上の重要事実には該当しないと考えられます。
また、代表権のない取締役や執行役の異動の決定も、一般的にはインサイダー取引規制上の重要事実には該当しないと考えられます。
ただし、例えば、代表取締役が当該上場会社に対して強い影響力を持つ創業者である場合などは、その辞任が株価に影響することも考えられますので、投資者の投資判断に著しい影響を及ぼすものとしてバスケット条項に該当する可能性もあると考えられます。
Q4. 株主優待の創設、変更、廃止
上場会社による株主優待の創設、変更、廃止の決定はインサイダー取引規制上の重要事実となりますか。 A4. 株主優待の創設や変更の決定については、重要事実のうち、剰余金の配当の決定に該当するか否かが問題となり得ますが、一般的には株主優待の創設、変更、廃止の決定が剰余金の配当に該当することはありません。ただし、ほとんどの株主が株主優待を期待して株式を保有している場合などであれば、その廃止の決定はバスケット条項に該当する可能性があると思われます。
Q5. 上場会社等の決定事実の軽微基準(単体の数値か連結の数値か)
一定の重要事実については軽微基準が定められており、例えば、上場会社等による株式交換の決定に関しては、当該上場会社等が完全親会社となる場合であれば、「株式交換完全子会社・・・となる会社・・・の最近事業年度の末日における総資産の帳簿価額が会社の最近事業年度の末日における純資産額の100分の30に相当する額未満であり、かつ、最近事業年度の売上高が会社の最近事業年度の売上高の100分の10に相当する額未満である場合において、当該株式交換完全子会社となる会社との間で行う株式交換」は軽微基準に該当し、重要事実には該当しないとされていますが(金融商品取引法第166条第2項第1号チ、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第5号イ)、この場合の純資産額や売上高は、単体の数値又は連結の数値のいずれを意味するのでしょうか。 A5. 単体の数値を意味します。
子会社の決定事実に係る重要事実の軽微基準に関しては、法令上、「『当該上場会社等の属する企業集団の』資産の増加額」(有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第52条第1号イ)のように、連結の数字を指すことが明示されています。
御質問の例の場合は、特に上記の文言のように「当該上場会社等の属する企業集団の」といった限定はされていないため、単体で判断していただくことになります。
ただし、当該上場会社等が特定上場会社等である場合には、資産額や売上高等の財務数値として連結の数値を参照していただくことになります。

Q1. 重要事実の公表直後の売買
上場会社が重要事実を公表した直後に、当該上場会社自身が自己株式取得を行ったり、会社関係者が売買等を行ったりすると、インサイダー取引規制に違反することになりますか。 A1. 重要事実が公表された後であれば、当該上場会社の株式の売買などがインサイダー取引規制に違反することはありません。
ただし、公表直後においては、実質的に見て、未公表の時点から重要事実を知っていた会社関係者と一般投資家との間に情報格差が存在するため、当該会社関係者、特に取締役等が積極的に自社の株式の売買を行うことは、一般投資者との平等性において著しく衡平を欠くこととなるおそれがあります。
このため、東証からは、上場会社に対し、上場会社の会社関係者が重要事実の公表直後に当該上場会社の株式の売買を行う際には、会社情報を広範な投資者に公平、迅速に伝達するという適時開示情報閲覧サービスの本来の制度趣旨をよく御理解いただき、十分な配慮をいただきたい旨の通知を上場会社宛てに通知させていただいております(平成16年1月16日(東証上サ第19号)「証券取引法施行令第30条の改正に伴う積極的なIR活動の充実等の要請について」)。

6. 罰則等

Q1. インサイダー取引の罰則等
インサイダー取引規制に違反した場合、どのような罰則がありますか。 A1. 5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、又はこれらの併科になります。また、法人の代表者又は法人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人の計算でインサイダー取引規制に違反した場合には、その法人に対して5億円以下の罰金刑が科されます。
また、インサイダー取引規制違反によって得た財産は原則として没収又は追徴されます。例えば、インサイダー取引により200万円で買い付けた株式を売却することによって300万円を得た場合には、300万円が没収又は追徴の対象となります。
このほか、罰則ではありませんが、規制の実効性確保のため、行政上の措置として、インサイダー取引規制に違反して自己の計算で有価証券の売買等を行ったものに対して、金融庁から課徴金納付命令が出されます。これにより、違反行為によって得た経済的利益相当額を基準として定められた方法によって算出された金額を国庫に納めることになります。
Q2. インサイダー取引規制の時効等
インサイダー取引規制違反の時効はいつ成立しますか。 A2. 公訴時効は、売買等(買付け等又は売付け等)が行われた日から5年を経過することによって完成します。また、課徴金納付命令に先立つ審判手続開始の決定の除斥期間についても同様です。
Q3. 課徴金と刑事罰の関係
インサイダー取引規制に違反した場合、一つの違反行為が課徴金と刑事罰の両方の対象とされることはありますか。 A3. 法令上は、一つの違反行為を課徴金と刑事罰の両方の対象とすることも可能となっています。
ただし、刑事罰としてインサイダー取引により得た財産の没収又は追徴が行われている場合は、当該財産の価額に相当する金額を課徴金の額から控除するなどの調整がなされることになっています(金融商品取引法第185条の7第15項、第185条の8第1項)。

7. 社内ルール等

このような特定の時期における役職員による売買の規制は、法令上の要請ではなく、インサイダー取引の未然防止の観点から、各上場会社の社内ルールに基づいて行われているものです。もっとも、このような規制を設けることにより、役職員の資産形成の事由を一定の範囲で制限することにもなります。
そのため、このような社内ルールを設けることの是非については、各上場会社において、未然防止の実効性を確保しつつも、過剰規制に陥らないように配慮しつつ、判断されるようお願いいたします。
Q3. 家族を社内ルールの対象とすることの是非
当社は上場会社ですが、役員(従業員)の家族の自社株の売買についても、役員(従業員)と同様に事前届出の対象とするなどの社内ルールの対象とすべきでしょうか。 A3. 上場会社において、一律的に役員(従業員)の家族を社内ルールの対象として売買状況を管理することは、必ずしも必要ではないと考えられます。各上場会社の管理状況を見ると、一部の上場会社では家族の自社株売買についても社内ルールの対象としているケースもありますが(※)、各社の実情に応じて御判断いただければと思います。
過去の公表資料 (※参考:「第三回全国上場会社内部者取引管理アンケート調査報告書」問9)
役員(従業員)の家族によるインサイダー取引を未然に防止するためには、社内ルールの対象とする以外にも、未公表の重要事実が家族に伝わらないように情報管理を徹底することやJ-IRISSに登録すること(下記Q6参照)も有用です。
インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味 Q4. 社内ルールへの違反
当社は上場会社ですが、社内ルールで、決算期の直前・直後に自社の株式などの売買を行ってはならないとのルールが設けられています。このような売買をするとインサイダー取引規制に違反することになりますか。 A4. 社内規程はインサイダー取引の未然防止の観点から設けられているものであり、法令上は、決算期の直前・直後に自社の株式などの売買を行ってはならないとのルールはないため、決算期の直前・直後に自社の株式などの売買を行ったこと自体が直ちにインサイダー取引規制に違反することになるわけではありません。したがって、このような時期に売買を行っても、貴社の未公表の重要事実を知らなければインサイダー取引規制に違反することはありません。
もっとも、法令に違反することがなくても、社内規程に違反すれば、一般的には就業規則違反として懲戒処分の対象となり得ることに御注意ください。
Q5. 子会社役員の報告義務
上場会社の「役員」については、特定有価証券等の売買等の報告(売買報告書)の提出義務(金融商品取引法第163条)、短期売買利益の返還(金融商品取引法第164条)に関する規定がありますが、当該規定の対象となる「役員」には子会社の役員も含まれますか。 A5. 売買報告書の提出義務を負い、短期売買利益の返還請求の対象とされているのは、当該上場会社の役員及び主要株主(※)であり、当該上場会社の子会社の役員は対象ではありません。ただし、当該上場会社の役員を兼務している方は当該上場会社の役員として売買報告書の提出などが必要になります。

  • 「主要株主」とは、自己又は他人名義をもって総株主等の議決権の10%以上の議決権を有している株主のことを言います。(金融商品取引法第163条1項)

Q6. J-IRISS
「J-IRISS」とは何ですか。 A6. 「J-IRISS」(Japan-Insider Registration & Identification Support System)とは、日本証券業協会が運営する、上場会社の役職員およびその同居者による意図しないインサイダー取引を防ぐためのシステムのことをいいます。2020年1月末現在、東証一部上場会社の9割以上が加入しています。
J-IRISSの詳細につきましては、「その他の活動状況」のページ又は日本証券業協会のHPを御参照ください。

不公正取引

不公正取引が行われると、証券市場の公正性・健全性が損なわれ、一般の投資家が不利益を被るおそれがあることから金融商品取引法等において厳しく規制されています。証券市場における公正な価格形成を確保するため不公正取引規制について十分ご理解のうえ、お取引くださいますようお願い申し上げます。
金融商品取引法等は不公正な行為の類型を示して禁止し、安心して取引できる市場を守るようにしています。
投資家の注文を受託し市場に取り次ぐ証券会社は不公正な取引が行われないように監視し、そのような虞のある取引を発見した時には警告も行う義務があります。すべての投資家がルールを守って取引することはすなわちすべての投資家に利益をもたらすということをご理解いただき、健全な金融商品市場の発展のために、どうぞ皆様のご協力をお願いします。

主な不公正取引

インサイダー取引

  1. 上場会社の関係者等とは
    上場会社関係者等とは、具体的に会社の役員や従業員、帳簿閲覧権を有する株主、会社と契約を締結し又は締結しようとしている者(若しくは法人の従業員)等(その地位を退いてから1年以内の者を含む)で重要事実を知った者及びこれらの者から重要情報の伝達を受けた者を指します。
  2. 重要事実とは
    上場会社等及び子会社の運営、業務、財産に係る重要な事実を指します。具体的には、自己株式の取得、株式無償割当て、株式の分割、会社の合併・分割、新製品又は新技術の企業化、業務上の提携又は解消、事業の全部又は一部の休廃止、新事業の開始、主要株主の移動、主要取引先との取引の停止、公表された売上高、経常利益、純利益もしくは配当等の予想値についての大幅な修正、公開買付け等に関する情報、その他投資者の投資判断に著しい影響を及ぼすもの等の情報が重要事実に該当します。
  3. 公表とは
    公表とは、上場会社等の代表者等が、2つ以上の報道機関に対して重要事実を公開し、かつ12時間が経過すること、又は上場会社等の代表者等が金融商品取引所等に対して重要事実を通知し、当該金融商品取引所のホームページ上で公衆の縦覧に供されたこと等の措置がとられたことをいいます。
  4. インサイダー取引規制の適用除外とは
    金融商品取引法第166条第6項及び第167条第5項において、インサイダー取引規制の適用除外項目が列挙されています。

相場操縦取引

風説の流布

仮名取引とは、架空の名義あるいは他人の名義など本人名義以外の名義で行う取引を言います。また、他人名義を借りるものは、特に「借名取引」と言い、借名取引も仮名取引の範疇に入ります。脱税やマネー・ローンダリングといった行為の温床となる可能性や、相場操縦といった不公正取引に利用される可能性があるので、証券会社は、本人名義以外の名義を使用している注文を受けてはならないことなどが法令諸規則等で決められています。
詳しくは警察庁 刑事局 組織犯罪対策部 組織犯罪対策企画課 犯罪収益移転防止対策室のサイトをご参照ください。

不公正取引を防ぐために

当社は、お客様のお取引やご注文について、相場操縦、作為的相場形成、仮名取引、インサイダー取引などの不公正取引に当るおそれがないか日々売買審査を行っています。 審査の結果、不公正取引のおそれのある取引を行っているお客様には、当社は電話等で売買目的等のヒアリングをさせていただきます。また、必要に応じて注意喚起させていただくことがあります。当社からの注意喚起等で改善をしていただけないお客様には、当社の約款等に基づきお客様のお取引を制限させていただく場合があります。
なお、お客様におかれましては、口座開設後も、お客様情報等への登録内容を最新のものとしてくださいますようお願い致します。
現在ご登録いただいているお客様情報は、オンラインサービスにログイン後、[口座情報/手続き]→[お客様情報照会/変更]よりご確認できます。

不公正取引をした場合のペナルティー

不公正取引の一部は取引を誘引する目的を持っていることが必要とされますが、相手が誤認するかどうかはその目的と関係ない場合もあります。したがって、お客様の取引の態様、保有資産状況、投資の動機、投資のご経験などを勘案し、客観的に判断する場合もございます。当社が不公正取引の疑いがあると判断した場合は、お取引店より電話等で売買目的等ヒアリングさせていただくこともございますのでご承知おきください。
注意喚起をしたにもかかわらず、同様のお取引を繰り返される場合は、まことに残念ながら当社といたしまして、お取引をご遠慮いただく場合もございます。
また、当社の措置とは関係なく、金融商品取引法等の法令諸規則により、不公正取引には課徴金や罰金、懲役といったペナルティーがかけられる場合もあります。
十分ご注意ください。

インサイダー取引規制における「公表」とは

谷口 明史弁護士 弁護士法人北浜法律事務所 東京事務所 北田 晃一弁護士 法律事務所ZeLo・外国法共同事業

「公表」によるインサイダー取引規制の解除

金融商品取引法は、会社関係者・元会社関係者・第1次情報受領者が、重要事実を知った場合には、当該重要事実が「公表」された後でなければ、特定有価証券等の売買等をしてはならないと定めています(金融商品取引法166条1項・3項)。
したがって、重要事実が「公表」された後は、インサイダー取引規制が解除されることになります。

公表の方法

重要事実の公表方法としては、金融商品取引法で定められた一定の手続によることが求められています。これは、市場に参加する投資家に向けて、透明かつ公正に重要事実が開示されることを担保する趣旨によるものと解されており、具体的には、以下の①から③のいずれかの方法で重要事実が開示された場合に、「公表」がなされたことになります。

  1. 上場会社・子会社の代表者またはその委任を受けた者が、日刊新聞紙を販売する新聞社、通信社または放送局等の2以上の報道機関に対して当該重要事実を公開した後、12時間が経過した場合(金融商品取引法施行令30条1項1号・2項)
  2. インサイダー取引 (インサイダーとりひき) の意味
  3. 上場会社が、上場する金融商品取引所に対して当該重要事実を通知し、当該金融商品取引所等において電磁的方法(TDnet)により日本語で公衆縦覧に供された場合(金融商品取引法施行令30条1項2号、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令56条)
  4. 重要事実が記載された有価証券届出書、有価証券報告書、臨時報告書等が公衆の縦覧に供された場合(金融商品取引法166条4項)

においては、報道機関による報道は要件となっていません。そのため、報道機関への公開後、12時間が経過すれば「公表」されたことになります(なお、いわゆる報道機関へのリークについては、後述の判例を参照ください)。

は、金融商品取引所の適時開示制度を利用して、重要事実が適時開示された場合に「公表」がなされたこととするものです。①のように時間の経過が要件とならないことから、早期にインサイダー取引規制を解除することが可能となります。

公表の主体

上記2の公表を行う主体は、上場会社またはその子会社ですが、子会社による公表は、子会社に関する重要事実が対象となる場合に限られます(金融商品取引法166条4項1号)。

公表の内容・程度

公表の内容としては、 ②や ③の方法による場合は、適時開示、有価証券届出書、臨時報告書等に記載すべき事項を公表することになります。

最高裁平成28年11月28日決定

報道機関への匿名のリークは「公開」にあたるか

最高裁平成28年11月28日決定・刑集70巻7号609頁は、金融商品取引法が公表方法を限定列挙した趣旨は、「投資家の投資判断に影響を及ぼすべき情報が法令に従って公平かつ平等に投資家に開示されることによりインサイダー取引規制の目的である市場取引の公平・公正及び市場に対する投資家の信頼の確保に資するとともにインサイダー取引規制の対象者に対し個々の取引が処罰等の対象となるか否かを区別する基準を明確に示すことにある」としたうえ、報道機関に対する公開による公表方法は、「当該報道機関が行う報道の内容が同号所定の主体によって公開された情報に基づくものであることを投資家において確定的に知ることができる態様で行われることを前提としていると解される」ことから、「情報源を公にしないことを前提とした報道機関に対する重要事実の伝達はたとえその主体が同号に該当する者であったとしても同号にいう重要事実の報道機関に対する『公開』には当たらないと解すべきである」と判示しました。

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